「健康にいがた21」分野別重点目標
目次
1.からだの健康を取り巻く総合的な対策
たばこ
現状
- 喫煙と関連のある肺がんによる死亡率は増加傾向にあります。
- 未成年者で喫煙経験のある者は全国同様減少しているものの、高校2年男子では約2割で喫煙経験があります。
- 習慣的に喫煙している者の割合は男性女性共に全国平均を下回り、男性では減少傾向にあるものの、女性は増加傾向にあります。
- 公共施設における禁煙・分煙実施状況は、約6割にすぎません。
重点目標
- たばこを吸わない人は、喫煙をはじめない!未成年者は、喫煙をはじめない!
- 公共の場における禁煙・分煙の徹底
目標を達成するための対策
- 喫煙が健康に及ぼす影響に関する情報提供
- 未成年者の喫煙防止対策の推進
- 公共施設等における禁煙・分煙の推進
- 禁煙を支援する体制の充実
栄養・食生活
現状
- 野菜の摂取量は1日平均316.4gで減少傾向にあり、適正量より少ない状況です。
- 朝食を食べない人は20歳代男性女性及び30歳代男性に多く、約2割は、朝食を食べていません。
- 20~60歳代男性の約3割は「肥満」と判定されています。
- 20歳代女性の約3割は「やせ」と判定されており、増加傾向にあります。
重点目標
- 穀類(米飯等)を主食とし、副菜、主菜がそろった食生活にする。
- 生活リズムに合わせた規則正しい食事をとる。
目標を達成するための対策
- 適正な食生活に関する普及啓発の推進
- 外食における食環境整備の推進
- 地域における食育の推進と指導者の育成
運動・身体活動
現状
- 運動習慣のある人は約2割であり、全国平均を下回っています。
- 新潟県の児童・生徒の体力・運動能力は年々低下傾向にあり、体力テスト項目の多くで全国平均を下回っています。
- 生活習慣病の予防や身体機能の維持のためには、日常生活の中で、運動・身体活動を積極的に取り組むことが必要です。
重点目標
- 日常生活の中で、生活リズムをきちんと整えて、運動習慣を身につける。
目標を達成するための対策
- 運動の必要性、重要性の普及啓発
- 運動しやすい環境整備
- 健康づくりのための運動指導者の養成
2.個別の疾病等についての対策
糖尿病
現状
- 新潟県の基本健康診査における糖代謝「要指導b」以上者の割合は全国と同様に増加傾向にあります。
- 新潟県における透析患者の約2割は、糖尿病によるものです。
重点目標
二次予防
~糖尿病の疑いがあるといわれた人へ~
糖尿病に移行しないための正しい知識を持ち、自分の健康状態に合った生活習慣を実践する。
目標を達成するための対策
- 糖尿病予防に関する知識の普及啓発の促進
- 基本健康診査受診後の事後指導及び医療機関受診の推進
- 糖尿病及び合併症の予防を支援するための環境整備の充実
がん
現状
- 新潟県のがん死亡率は289.9(平成15年)で年々増加しており、全国平均(245.4)を上回っています。
- 部位別では、胃がん、大腸がん、肺がん死亡率が高くなっています。
- 乳がんは45~49歳に罹患のピークがあり、年々増加しています。
- 20歳代、30歳代の子宮頚部がん罹患率が年々増加しています。
重点目標
- がん検診の必要性を認識し、がん検診を受ける。
- がん検診の結果、精密検査が必要と判定された人は精密検査を受診する。
目標を達成するための対策
- がん予防に関する普及啓発の促進
- がん検診受診率、精密検査受診率の向上
- がん検診の精度管理の推進及び検診体制の充実
循環器疾患
現状
- 新潟県の脳血管疾患死亡率は146.9(平成15年)でここ数年横ばいですが、全国平均(104.7)を上回っています。
- 新潟県の心疾患死亡率は140.8(平成15年)で年々増加しており、全国平均(126.5)を上回っています。
- 新潟県では心疾患に比べ脳血管疾患死亡率が高くなっていますが、全国は心疾患死亡率が高くなっています。
重点目標
- 健康診査の必要性を認識し、健康診査を受ける。
目標を達成するための対策
- 循環器疾患予防に関する普及啓発の促進
- 健康診査受診後の事後指導及び医療機関受診の推進
歯科疾患
現状
- 新潟県の12歳児(中学1年)の一人平均むし歯数は全国一少ないものの、市町村によってむし歯数に大きな差があります。
- 80歳で20本以上の歯を保つ者の割合は、全国平均より高いものの、わずか27%にすぎません。
- 児童・生徒の歯肉炎の有病率は約3割と、ここ数年改善されておらず、また成人の歯周病の有病率は約8割と高くなっています。
重点目標
- 子どものむし歯の減少
- 8020達成者の増加(80歳で20本以上の歯を保つ)
- 歯と口の健康を保つ3つのFを実践する。
目標を達成するための対策
- 子どものむし歯予防の推進
- 歯周病対策の推進
- 高齢者の口腔機能向上のための取り組み
高齢者の骨折予防
現状
- 若い女性のダイエット志向やカルシウムの摂取不足、運動不足により、将来の骨粗しょう症や骨折の増加が懸念されることから、若い年代からの丈夫な骨づくりが大切です。
- 骨折は寝たきりの主要な原因であり、高齢化の進行に伴い、寝たきりの原因に占める割合は今後更に増大すると見込まれます。
重点目標
- 骨折が原因で、寝たきりになる者の減少
目標を達成するための対策
- 骨折しにくい骨づくり対策の推進
- 転びにくい体力づくり対策の推進
- 転びにくい環境づくり対策の推進
- 転倒予防対策の推進
リハビリテーション
現状
- 地域において、それぞれの状態に応じた適切なリハビリテーションを予防、治療の段階から切れ目なく一体的に提供するには、関係機関の連携により保健・医療・福祉サービスを総合的に提供する必要があります。
重点目標
- 脳卒中や他の疾病等が原因で、寝たきりになる者の減少
目標を達成するための対策
- 地域リハビリテーション支援体制の整備
- 脳卒中情報システムの活用
- 地域リハビリテーション調整者の養成
3.こころの健康づくり
現状
- ストレス等を背景とした自殺、ひきこもり、児童虐待等の問題が顕在化するとともに、「こころの不調」や「こころの病」に陥る人が増加しています。
- 自殺者数は平成10年を境に全国と同様、急激に増加しました。本県の人口の10万人当たりの自殺率は過去10年間ワースト10位以内にあります。
(自殺者数(平成16年) 全国30,247人 本県766人) - 40~64歳の男性及び65歳以上の高齢者の自殺率が高くなっています。
- こころの不調を重症化させない対処法や「こころの病」についての正しい知識を学ぶ環境づくりが重要となってきています。
重点目標
- 自分や周囲の者の「こころの不調」や「こころの病」の徴候をチェックできる。
- 「こころの不調」や「こころの病」に自ら気がついた時に、専門家への相談を含めた適切な対処法をとることができる。
- 正しい知識をもち、「こころの不調」や「こころの病」について理解を深める。
目標を達成するための対策
- こころの健康に対する正しい知識の普及啓発
- 「こころの病」等の早期発見・早期治療の対策の推進
- 自殺予防対策の推進
この記事に関するお問い合わせ先
健康づくり支援課 健康立県推進班
住所: 950-8570 新潟市中央区新光町4番地1
電話: 025-280-5198 ファクシミリ: 025-285-8757
更新日:2019年03月27日